芳賀 健
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週刊朝日で連載。総合映画情報サイト オスカーノユクエ管理人。Twitterでせっせと毎日最新映画ニュースを配信中。
だからウェス・アンダーソンは愛される
今回もいつものウェス・アンダーソン世界だ。凝りに凝ったデザイン、シンメトリーな画面構成、高速パンするカメラ、チャプター分けされた物語、オールスターキャスト、感情の希薄な台詞まわし等々。期待したとおりの世界が面前に広がる。 予想を裏切る...
アベンジャーズ脱退のススメ
大胆にコマを落としたスピーディーな編集でキャップの俊敏な動きがグレードアップする。前作対比5割り増しの速度と衝撃が体感できる殺陣は、最新の技術に裏打ちされたテクニックによって成り立っている。古きを捨て、新しい表現方法によって生み出された興...
実存(=映画の中のリアル)が本質(=映画のテーマ)に先立つ
冒頭、教科書を朗読する生徒たちの表情をカメラはひとりひとり凝視する。不自然なまでのズームで人間の顔を捉えるそのスタイルは、3時間近い長尺の最後まで続く。会話劇の最中にも対話する人間同士が同じフレームにおさまることなく、カメラはひとりの表情...
自分じゃない誰かの責任
空港に降り立った男を出迎える女。隔たる分厚いガラス越しに互いの声は届かず、身ぶり手ぶりで必死に意思の疎通をはかる2人。・・・この記号的なオープニングシークエンスで映画が植え込もうとする情報は、もはや相手の心の内を知ることのできない夫婦の“虚ろ...
おとなになったらわすれちゃうのかな⇒号泣
旧シリーズへのノスタルジーだけで劇場に足を運ぶが、強い思い入れが素直な感動を拒むという悪循環のせいで、新シリーズの映画版は一作として楽しめた記憶がない。でも、今回のは楽しめた。なぜなら、大人向けに作られているから。 まず、オリジナルの...
人間は表層の常識を演じているのか
とある家屋の屋上。白いコンクリートが打ちつけられた無機質なこの場所で、男はかつて人を殺したと得意げに話す。「最初は殴り殺していたが、血が飛びちるから針金で首を絞める方法に変えたんだ」。効率のいい殺し方を発明したから褒めてくれと言わんばか...
パジーリャの個性を最先端技術がスポイルする
黒光りするボディデザインを見て、「こんなのロボコップじゃない!」とハネつけるのは早計だ。実はこの黒いロボコップは、ラストのカタルシスを誘導するための腹黒い演出にすぎない。作り手ははなから黒いロボコップがかっこいいなんて思っちゃいない。人...
スコセッシとディカプリオの温度差
冒頭からノリのいい既成曲をBGMに破天荒なキャラクターたちが躍動する。ストップモーションに超速ズーム、そこにディカプリオのモノローグがかぶさって、「グッド・フェローズ」の出来上がりだ。 映画界の至宝マーティン・スコセッシは、カネと欲にまみ...
ディス・イズ・アメリカ
2時間14分の長い長い拘束に激しく消耗する。 映画の開始から10分もすると、さっそくフィリップス船長を取り巻く環境は緊張状態へ。その後の約2時間、観客はフィリップス船長と同じ緊張と心労の継続を強いられることになる。船長の悪夢を追体験させるこ...
個性を脇に追いやる勇気を
ケミカル・ブラザーズ、ダフトパンク、ホワイト・ストライプスなど有名アーティストのミュージックビデオで頭角を現したミシェル・ゴンドリーは、もともと3分間くらいのレンジでその手腕を発揮するウルトラマン監督なのだろう。技術ではなく工夫によって生...
2人の天才ドライバーによる超絶テクニック映画
感性のハントか、テクニックのラウダか。 1976年のF1チャンピオンを争った2人のプライドと友情を描く熱い熱いドラマは、唸る轟音とスピードに任せた感性の映画のようでありながら、その実、クレバーな計算に裏付けされた確かなテクニックによって成り立...
ジオラマ上のフィギュア映画?それがどうした!
核の何倍もの衝撃をもってロンドンの街は壊滅。セオリー通りならロンドンの街は救うべきところだけど、娯楽大作としての映像インパクトがほしいから、まあロンドンくらい崩壊させとこうか。前作ではエッフェル塔を溶かしてやったから、それ以上じゃないと...
ブラピ自己主張薄すぎ・・・なわけなかった!
ブラピの自己主張の薄さには畏敬の念すら感じる。97分しかないこの映画で、ブラピが画面に登場するのは実に20分が経過したころだ。無名俳優2人が延々とくだらない与太話を繰り広げるあいだ、我らがヒーローは存在のかけらすら匂わせない。 ようやく登場...
真面目ってなんかカッコいい感じ
主人公の名前からしてマジメなのだから、この映画が伝えたいことはあえて大まかに言えば“人間の真面目さって素敵だよね”ということなのだろう。18年もの年月を重ね、ひたすら愚直にひとつの物事に執着してことを成し遂げるという途方もない偉業は、表面を...
「アベンジャーズ」の無茶ぶりを軽くいなした異色で最高な続編
なんとも異色な続編だ。 “前作”「アベンジャーズ」でいきなり宇宙人が現れた。怨恨や嫉妬を引き金に対テクノロジーの戦いを繰り広げてきたはずのアイアンマンだが、「マイティ・ソー」の設定にあわせて異世界に引きずり込まれ、いつのまにやら宇宙戦争...