映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』レビュー

マーヴェルにあって、DCにないもの

ついに実現した2大ヒーロー激突!まさに盆と正月がいっぺんにやって来たようなお祭り企画にも関わらず、この辛気臭さはどうした事か。暗い画面構成、見せ場の不足、何よりユーモアの欠如が夢の共演から大きく高揚感を削ぐ。続く“DCコミック版アベンジャーズ”となる「ジャスティス・リーグ」への伏線的な立ち位置でもあるせいか、マニア向けの盛り過ぎ感もノリ切れない。多くのブレイン達がコラボレートするディズニー、マーヴェルの製作体制とは違い、「マン・オブ・スティール」も不発に終わったザック・スナイダー監督に一任し続ける現状はワーナーが新しい人選も出来ない程の余裕のなさを感じさせ、先行きが大いに危ぶまれる(そもそもスローモーションとマンガの完コピしか出来ないこの男をなぜここまで過大評価するのか)。今回ワンダーウーマンが初登場するのだが、そのあまりの唐突さと脈絡のなさにスーパーマンもバットマンも“コイツ誰?”と言い出す始末。それ、こっちのセリフだよ!

唯一の収穫となったのは新バットマンに扮するベン・アフレックだろうか。既に単独主演映画で監督兼任を務める事も決まった旬のオスカー監督はフランク・ミラーの「ダークナイト・リターンズ」の影響下にあると思われる厭世感のある中年バットマン役で独自のスタイルを見出している。彼が監督すれば当然ザック・スナイダー以上の事はやれるワケで今後に期待を持っていいハズだ。執事よりは貴族の方が断然専門のジェレミー・アイアンズ扮するヘビー級のアルフレッドとの絡みも見てみたい。

古今東西ヒーロー2大対決はタイトルマッチの如くゴングが鳴るまでの話題性こそがウリだ。最後に手を組んで巨悪と戦うのはお約束なのだから、もっとくんずほぐれつに、三回戦くらいやり合ってくれればいいのに。AVだって何度も体位変えるのにさ!!

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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生のポスター
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長内那由多のプロフィール画像

長内那由多

タマネギ畑が広がる北海道のド田舎で多感な思春期を過ごす。中学2年生で「恋人までのディスタンス」のジュリー・デルピーに恋をする⇒メインの更新は本館ブログへ移行しました。こちらでは劇場公開作についてたまにアップします。

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