映画『カリフォルニア・ダウン』レビュー

もしかして、古き良きヒーロー像を継承する熱い作品なのではないか?

 元プロレスラーのザ・ロックことドウェイン・ジョンソンがそのタフさを遺憾なく発揮し、ヘリ・車・ボートを乗り継ぎながら大地震で荒地と化したカリフォルニアで娘の救出に向かう物語は、まるでアメコミヒーローのようだ。

 ところが数多のヒーロー達とは決定的な違いがある。スーパーマンやバットマン、スパイダーマンは皆人生に影響を与えた父、もしくはそれに類する存在を持った“息子”であるのに対し、本作のドウェインの役柄は一家の“父親”である。

 家族の為に汗水を流す父親と言えば、「ダイ・ハード」のブルース・ウィリスや「コマンドー」のシュワちゃんなど、一昔前の古き良きヒーロー像といった味わい。(だから今回肉体派のロック様がキャスティングされているのですね!)そこに回帰した本作は、一見するとゴリゴリのVFXでコーティングされた商業映画のように思えて、実はアメリカの伝統的な美徳である“マッチョな父性”を讃えた熱いアクションドラマなのだ!

 とまあ、そもそもレスキュー隊なのに任務を放り出して家族を最優先するという(作り手も絶対見て見ぬ振りだったに違いない)致命的な欠点を抱える本作を語るには、このぐらいのこじつけをして無理やり深読みでもしないとやってられないのが事実。壮大なCGによる厚化粧も物語のハリボテ感を際立たせるばかりで、力の入った映像の割にはあまり感心出来ず。

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カリフォルニア・ダウンのポスター
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奥 直人

映画暦15年。思いのままをレビューにぶつけていきます。

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