映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』レビュー
レジェンド(神)からの脱却
やっぱりファンに作らせて正解だった。しかもそのファンがビジネスに長けているならなおのこと。そんな保守と革新があった。継承と英断といったほうがいいかな。
詳しくは言えないけど、EP4新たなる希望〜EP6ジェダイの復讐までの3作と逆ベクトルで作られているところも良かった。
思わせぶりな謎に向かうよりも、明らかにしてから物語を進めようという、この分かりやすさは、オールドファンに気後れしない、ここからのファンを獲得するだろう。
ここからのファンのために。
オールドファンが、ハン・ソロが「対峙」する橋上の場面に過去作のあるシーンを重ねるよりも、ここからのファンが過去作を遡るように辿った時にその起源を発見する方がどれだけ健全か。レジェンドに遡るのは、あくまで時を正しく前に進めるため。それは、この物語の登場人物たちにも通じる姿勢。
この功績は大きいよ。そんなわけで、「8割がたの満足度」を保証するビジネスマンJJに、初めて9割を超える満足度を得たわけです。
補足:思わせぶりな謎=マクガフィン。そういえばジョージ・ルーカス翁は、二言目にはマクガフィンマクガフィンと、やたらうるさかった。