映画『カリフォルニア・ダウン』レビュー

そのキス待った!(どうでもいい所に噛みついてみた)

屈強なレスキュー隊員を父に持つ娘ブレイクが潰れた車に閉じ込められた。ブレイクをなんとか車内から救いだしたのはヘタレ男ベン。二人の関係はこうして始まった。ここから数々の困難を乗り越え二人の関係が育まれていくんだな、もちろん、ゴールは「キス」だ。

しかしさすがはレスキュー隊の娘。持ち前の勇気と機転でつぎつぎと難局を乗り越えていくブレイクに、ヘタレ男ベンはついていくのがやっと。怪我をすれば介抱され、へこたれれば鼓舞してもらう、そんなことじゃブレイクとのキスは遠いぞ。彼女に見合う男になるんだ、しっかり、ベン!

ところがそんな二人のキスはいきなりやってきた。傷の手当で向き合った二人は、ふと見つめ合い、そのままいきおい、チュー。

びっくりした。ちがうだろそのキス!まだだろ!まだお前できないだろキス!「だめだよブレイク、俺、君に助けられてばっかりでまだそんな資格ないよ」とか言ってはぐらかすだろそのキスふつう!

二人にとって最高のキスとなりえた場面はその後に用意されていたのに…

溺死寸前のブレイクを父が救い出す。父の人工呼吸になかなか蘇生しないブレイク。手遅れだったかと肩を落とす父…そこだろベン!そこで手を上げろよ!何の根拠もない自信をみなぎらせて、俺やってみます!俺にやらせてくださいお父さん!だろ。今度は俺が君を助ける番…ぐっぐっ!プシュー…ぐっぐっ!プシュー…ゴボッ!プハァ、あぁベン…やっとキスしてくれたのね!ブレイク…俺、ようやく君に見合う男になったよ…。だろ。

つまり、ベンとブレイクの「初めてのキス」は、「必死の人工呼吸」であるべきだった。しかも、諦めかけたレスキュー隊の父(ドウェイン・ジョンソン)からその役割を引き受けることによって、ヘタレ男が心意気ひとつで、男の中の男(ドウェイン・ジョンソン)と等価値になるというオマケつき。最高の「男の子映画」になったはずなのだ。

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カリフォルニア・ダウンのポスター
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田中 啓一のプロフィール画像

田中 啓一Freak

基本的にはレビューやめました。
雑感中心に書き込みます。ときどきガッツリ取り組みたくなるかもしれませんが、そんなときは、あーこいつコーフンしてんだなーくらいにご笑納ください。

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