映画『セッション』レビュー

賛否の理由

『セッション』おもしろい。このプロットで進めるなら主奏者争いの3人の太鼓の達人の葛藤に繋がる特徴差異を最低限セリフで説明でもやっておけばストレスはたまらない映画の技術の問題。 太鼓の技術が気になる人は、映画のウソの代表例【『猿の惑星』は猿が英語を話してる時点で地球】問題を考えてみよう。
140字でまとめると以上。
補足すると、ドラムの技術に関する問題、シナリオの問題、フィクションの映画に乗れる乗れないという問題。
それぞれを区別するとわかりやすい。
■ドラムの技術の問題。
この物語はなんちゃってドラムを許さない物語であるということ。

3人のドラマーが主奏者争いをする、あるいは先生のシゴキは技術上達の為、微妙な判断を繰返す。
米国一の主奏者は世界一と言っている以上、その技術は披露すべき。
選択肢としては
①本物の技術者が芝居をする
②役者が技術を習う。
どちらの選択肢も100点を取るのは困難。
■シナリオの問題
ドラムの技術の差が大命題の物語を展開をするのであれば、
技術の差を観客のストレスが溜まらないように表現しないといけない。
その為には
①類似作品のように腕立て伏せやランニングのようなトレーニング、血のにじむような練習(本作ではその部分もよくわからない。)で技術を見せないで済む展開のシナリオにする。
②セリフ、モノローグ等で説明する。
が順当な選択肢。
■映画に乗れる乗れない問題
本作は技術的な説明もしないが、ラストも技術ではなく、眼には眼を、歯には歯を、シンバルにはシンバルを。血で血を洗うDEADorALIVEで魅せるぜ~という映画だ。技術を観客にみせる、あるいは説明するのではなく、ハートで勝負だ~~~~!最高じゃないか~!これがセッションじゃ~~~!
このあたりが賛否を呼ぶ理由だ。

7
セッションのポスター
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小川 勝広のプロフィール画像

小川 勝広

『ブタがいた教室』企画・プロデューサー
『乱暴と待機』プロデューサー
京都造形芸術大学・非常勤講師
東北芸術工科大学・特別講師

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