映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』レビュー

中学生が、解放されようとする大人を演じてくれている。

いじめ。
これを描いた作品は、過去にも、ここ数年にもあった。
いじめる者、いじめられる者、傍観する者。
彼らそれぞれが、「自分を縛るものから解放されよう」とする姿は、どの作品にも描かれていたように思う。
だが、本作では、「解放から解決へ」が描かれようとされているのではないかと感じる。
さまざまな「事情」が描かれ、「だから、こうなった」の部分でぼやかされるのはもうたくさんだ。
本当に求められている「その先」を、描こうとしているのでは?

自分なりの「解放」を求める彼らの姿を見ながら、私自身が当時、自分なりに解放された瞬間を思い出した。
とはいえ、今の自分が「何に邪魔され、諦めてしまいそうになるか」は、過去の自分の経験に裏打ちされていると気づかされもする。
子ども時代に経験したいじめや環境は、脈々と受け継がれ、今の自分の傾向を形作るのだと感じさせる。

「都合」と呼ばれるもののために正義を捨てられない人たちには、彼らの「衝動のように見えて、冷静な決断」が背中を押してくれるような気持ちになるだろう。

後編、こんなに期待していいものだろうか?

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ソロモンの偽証 前篇・事件のポスター
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茅野 布美恵のプロフィール画像

茅野 布美恵Freak

地方誌の編集者。映画は、ノンジャンルで鑑賞。基本的には、劇場で愉しむ主義です。その作品を観ないとわからないレビューになる傾向あり。情けない男が出てくる映画や、青春ものが好物。マイケルホリック(Michaelholic=マイケルホール心酔者)にして、パトリック(デンプシー)教徒。

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