映画『スーパー・チューズデー 正義を売った日』レビュー

正義の重さは何ポンド?

我らがジョージ・クルーニー兄貴の監督第四作は大統領選挙の内幕を描く舞台劇の映画化だ。理想主義の若手選挙参謀が心酔する候補の裏の顔を知り、真なる選挙のパワーゲームに身を投じていく。次期大統領候補と目される政治家を兄貴自らが洒落っ気たっぷりに好演。さり気なく自身の政治論もチラつかせながらユーモアと大らかさを持った“理想の政治家”像を体現する。下半身問題で失脚するという劇中設定に自信を笑うセルフパロディが効いているのが“らしい”。主人公の理想を打ち砕くにはややスケールの小さい理由だが、あれだけ(兄貴自身も含め)湧いたオバマ旋風へのアンチテーゼと取れなくもない。

オリジナル舞台劇の優雅なダイアログを大切にした会話中心の作りは兄貴の信奉する70年代社会派映画群(特にシドニー・ルメット)を想起させるものの、その硬派な作りは時おり愚直にも映る。旬のライアン・ゴズリングと美しく成長したエヴァン・レイチェル・ウッドのセクシャルなケミストリーは見ものだ。

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スーパー・チューズデー 正義を売った日のポスター
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長内那由多のプロフィール画像

長内那由多

タマネギ畑が広がる北海道のド田舎で多感な思春期を過ごす。中学2年生で「恋人までのディスタンス」のジュリー・デルピーに恋をする⇒メインの更新は本館ブログへ移行しました。こちらでは劇場公開作についてたまにアップします。

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