映画『バトルシップ』レビュー

よぎる不安を次々と払拭してくれる豪快大作

1)大昔のゲーム「BATTLESHIP(レーダー作戦ゲーム)」の映画化と聞いて「あんな単純なゲームをどうやって?」とアタマを抱えた。

2)さらに戦う相手がエイリアンだと聞いて「全然海戦ものじゃないじゃない!」とアタマを抱えた。

3)軍艦には詳しくないが、舞台が現代と知って「今はもう戦艦(バトルシップ)の時代じゃないでしょ」とアタマを抱えた。

4)予告編では『地球侵略:ロサンゼルス決戦』の亜流にしか見えず、同作を「タチの悪い海兵隊礼讃映画」と思っている自分はアタマを……。

それでも期待を失わなかったのは『ランダウン』や『キングダム/見えざる敵』のピーター・バーグ監督だからで、よくある空疎なハリウッド大作になる運命だとしても、なにかしらツボを突いてくれるはずだと信じていた。

で、ピーター・バーグはやってくれた。みごとにやってのけてくれたのだ。

ナンセンスとご都合主義の塊のようなアホ映画だが、そこを責めては野暮というもの。人類未曾有の危機を救うヒーローが、ダメ男、ハンディキャップを負った負傷兵、退役したおじいちゃん軍団という設定だけで、応援せずにはいられないではないか。

中盤ではオリジナルのゲームをちゃんと再現していて、思わず「こんな手があったのか!」とひざを打つ。

さらに駆逐艦(デストロイヤー)から古豪戦艦(バトルシップ)へとたすきが渡るまさかの展開は、『重戦機エルガイム』の最終回で、脇役メカになり下がっていたエルガイムが、エルガイムMK-2から最後の見せ場を託された瞬間を彷彿とさせる痛快さだ。

満を持して大洋に乗り出した戦艦ミズーリの甲板に、大波がザブンと打ち付けるカットのワクワク感。そこに本作の魅力が集約されていると言っていい。いやはや、間違いなく「バトルシップ」の映画でしたよ!

あとはアーネスト・ボーグナインあたりがカメオ出演していたら完璧だったかも。

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バトルシップのポスター
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村山 章Freak

サエない映画ライターです。だって、応援する映画がこぞって売れないんだもの。

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