映画『TOKYO TRIBE』レビュー

TRIBEたちよ。この映画はCoolなのか?

近未来の東京は「TOKYO」で池袋は「ブクロ」渋谷は「シヴヤ」新宿は「シンヂュク」全ての街がHIPHOP調になってるのが可笑しい。世界設定からしてファンタジー満載。夜回りの婦警がミニスカヒールでノーブラって最高。

でもその先に少しのリアリティが欲しかった。「闇金ウシジマくん」「ギャングース」など緻密な取材を経た闇社会の物語に注目しているので、各々のTRIBEがどうやって日々メシを食っているのかを明らかにして欲しかった。そのメシの種を取り合うから抗争にも熱がこもる。

ウォンコンの威を借りてTOKYOを征服しようとするブッバがまるで賢くなくカリスマも無い。悪にはカリスマと緊張感が無くてはならない。竹内力御大の熱演を受けとめるブッバの造形が足らないのだ。こうなるとバルクアップ大奮闘の鈴木亮平ももったいない。

敵が「悪」でなく「怪体(関西弁で"けったい")」どまりなので、TRIBEたちが「ただ集まってラップでカッコつけて吼えてるだけ」にしか見えない。

一方、初ヒロインで堂々の「露出」と殺陣を見せた清野菜名、そのバディ坂口茉琴、初演技ながら熱いカリスマのYOUNG DAISの三人は見どころ大。ムサシノのヘッドを演じる佐藤隆太の若いまま熱いままオトナになった感も素敵だ。歌舞伎町GiriGiriガールズの背高脚長女子たちも大事。そしてMC Show染谷将太!幽鬼の存在感にキレキレの殺陣、こいつはやっぱりタダモンじゃない。

彼らは何故TRIBEになったのだろう?社会のシステムに疲弊し、悪にも染まりきれず、本能と感性の響くところに集まった結果がTRIBEなのでは?「悪」にも「不良」にも理由がある。「不良」だからこそ「悪」を相手に戦える。そんな背骨が本作には見えない。

おれはこの世界を知らない。
だからリアルなTRIBEたちに訊いてみたい。
この映画はカッコいいのか?

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TOKYO TRIBEのポスター
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Daisuke O-okaのプロフィール画像

Daisuke O-okaFreak

某メディア企業で取材・出稿を伴うVTRディレクターをやってます。映画製作ビジネスの経験有り。そのうち何かやってやろうとユルく模索中。映画以外では、スノーボードや自転車ほかアウトドア全般、マンガに読書、クルマ、ねこ、これからの社会の動きなど、興味は全方位。よろしくです。

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