映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』レビュー

宇宙人の動きをどこかで見たことある。

戦場で被弾したり墜落する戦闘機の下敷きになっても、それはたまたまその場所に居合わせたから「運が悪い」のであって、我々の人生は神様のサイコロに任されている。生きるも死ぬもサイコロ次第だ。冒頭の戦闘場面から偶然性の前で、神様からサイコロを奪って出目の確率を高めてゆく主人公の果敢さ、勇敢さ、戦略、焦り、またユーモアも随所に散りばめられている。
たとえば主人公の戦略によって目的が成し遂げられる様は、地道に弱点を克服してゆけば人生の偶然性を必然に変える、すなわち目標は達成されるのだと言っているように見える。周到さをもって臨めと言っているようにも見える。たゆまぬ努力と言うテーマが作品の本意なのだろうか。

失敗すれば死に失敗すれば死にと、まるでゲームのリセットボタンを押してやり直しがきくように自分も他人もそうは行かないのが人の生だ。1回こっきりなのが人の生だ、と言うことも知っている。しかし実際は緩慢な時間の中でそれが意識ができないでいる。戦争のような生きるか死ぬかの状況でしか意識できないし、映画のようには生命を賭けることはできない。理想として頭の中に保存しておくくらいしかできない。しかし映画は2時間だけ燃焼させてくれる。
嫌々はじめた闘いに全力を傾ける動機づけが、人類救済への使命感よりも一人の女性を救済する意志に根差している。最後に「愛」が勝つと言うのも甚だ安易で好みではないのだが、主人公がこの愛情故に、映画の最後まで片思いを貫くと言う男の物語にもなっていて、モテない私(たち)には隠れた共感を呼ぶ作品モチーフになっている。

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オール・ユー・ニード・イズ・キルのポスター
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弐個 四のプロフィール画像

弐個 四

本棚に並べたDVD画像をSNSで自慢げにさらすような大人にはなりたくない。

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