映画『東京難民』レビュー

覚悟に目を開いていられるか?

この映画には、いくつかの覚悟が描かれている。
心の空洞を金で埋める覚悟。
誰かのために、夢を捨てる覚悟。
命と引き換えに、誰かを守る覚悟。
息子の死を、死ぬまで飲み込み続ける覚悟。
償いを背負う覚悟。
そして、過去も含めて「自分として生きていく」覚悟。

登場人物たちが自分の立ち位置に気づくきっかけも、覚悟を決めるタイミングも強さも、それぞれ違う。
「こういう状況になれば、人が覚悟を決めるものだ」というセオリーはない。
ただ、自分の覚悟は、誰かの覚悟によって促されるのだと感じた。

大切な人が覚悟を示したとき、自分は「見える目」を開いていられるだろうか?
目を開けたまま、視力を殺してしまわないだろうか?
正直、自信がない。
けれど、今、この映画を観たことは自分にとってよかったと感じる。

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東京難民のポスター
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茅野 布美恵のプロフィール画像

茅野 布美恵Freak

地方誌の編集者。映画は、ノンジャンルで鑑賞。基本的には、劇場で愉しむ主義です。その作品を観ないとわからないレビューになる傾向あり。情けない男が出てくる映画や、青春ものが好物。マイケルホリック(Michaelholic=マイケルホール心酔者)にして、パトリック(デンプシー)教徒。

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