映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』レビュー

お酒は大人になってから。

エドガー・ライト周辺には詳しくないので、観たまま書くのにご容赦を。「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ」とか観れてません。ごめん。

酒なんて挫折とワンセット。挫折の後で酒を飲むのでなく、酒を飲みきることを挫折した。飲むのが代替ではなく本チャンなので、半端なく飲むことだけが挫折を埋める。ああめんどくさい。

酒場が荒れてもう一つの世界が出てくるのは「フロム・ダスク・ティル・ドーン」が最右翼。あれもカッサカサのギャングモノからゾンビアクションにグラインド横っ飛び。今作はイギリス映画の湿っぽい土壌の上を横っ飛ぶ。それにしても出てくるのがゾンビとかああいうのばっかり。酔ってるからしょうがないのか。もっと他にないのか。

ゲイリー(サイモン・ペッグ)とアンディ(ニック・フロスト)が最もしつこく生き残っていくのが印象深い。ゲイリーの若き日の逸脱を一番疎んじていて、けれども一番最後まで戦いぬき最後までそばにいるのもアンディなのだ。こういう人物造形はベタだけど落としちゃいけない。

酔っぱらいが徒手空拳で戦う様は「酔拳」に通じるロマンがある。いやロマンじゃないか。でも丸椅子を両腕にハメて複数の敵をぶん殴ったり、パラソルで突いては奪われて振り返されたり、殺陣の密度が半端ない。それをアル中とかデブとか疲れたアラフォー女がやるから、更に面白いのだ。ウェットな感性を併せ持つ日本人でも、こういう工夫なら真似できるかもしれない。

人類の存亡をかけた「青春こじらせ」超大作。こじらせて「LIFE!」が生まれる一方、酔っぱらいに走るとこうなる。二作に共通するのは「こじらせ」の受け止め方。現実のモラル…同調圧力が強いる「このへんが収まりいいよね感」を容れず、飛ばせるだけ飛ばす。これぞ映画の仕事。

どうせ飲むなら明るく飲もう。今は早朝仕事なので夜飲めるのは金曜日だけ。仮眠して飲みに備える。では。

8
ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!のポスター
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 1
Daisuke O-okaのプロフィール画像

Daisuke O-okaFreak

某メディア企業で取材・出稿を伴うVTRディレクターをやってます。映画製作ビジネスの経験有り。そのうち何かやってやろうとユルく模索中。映画以外では、スノーボードや自転車ほかアウトドア全般、マンガに読書、クルマ、ねこ、これからの社会の動きなど、興味は全方位。よろしくです。

映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』に対するDaisuke O-okaさんのレビューにコメントする

こんな作品もレビューされてます

新聞記者のポスター

【この国の民主主義は形だけでいいんだ】

 おもしろい! どれくらいおもしろかったか? 横のおじ...

パティ・ケイク$のポスター

ニュージャージーのラッパー NR

 ニュージャージー版、 サイタマのラッパー? ニュージ...