映画『アフター・アース』レビュー

お父ん、あかんで。

設定では、人類が環境破壊の末に地球から逃げざるを得なくなり、他惑星に移住してから1,000年後。色々あって父と子だけが1,000年後の地球に放り出される。

その割に、本当に戦わねばならない相手は1,000年後の地球上にいる何者かではない。1,000年もの間誰も触らなかった割に、そこそこの予備知識もありそうな話の進み具合。1,000年後の地球に降り立った際の「発見」1,000年前の人類がどうだったかの「振り返り」などが一切無い。

恐怖とは何か。勿論自分の中にある。その源泉はどこにある何なのか。1,000年後の地球から1,000年前の人類を見遥かす視点を加えれば、子は父以上の「気づき」を1,000年後の地球から得られたはずだ。

そういうのが全くない。ワープまでした先で延々ホームドラマやってる。1,000年ではなく100年程度の時の開きにしておいて、愚かな人類の痕跡が残る中の冒険にしても良かったはずだ。舞台も魅力的、テーマも深遠、なのになぜこんなホームドラマになってしまった?「アホな観客にはこんなのがウケるんだ」と思って作ったとするならば、見事にスっ転んだ全米成績にも納得がいく。

椎名誠氏は「アド・バード」「武装島田倉庫」などで「異態進化」をモチーフにしたクリーチャーSFを描き、その生態一発で「人類の愚かさ」まで表現して見せた。
ここを攻めよう。日本人も、親バカ家族ボケのハリウッド人になら勝てる。余裕で。

子供たちの名前に思いを拾った。そこは感謝しとく。
だからこそ、その名前を背負わせてユルい話を作るな。

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アフター・アースのポスター
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Daisuke O-okaのプロフィール画像

Daisuke O-okaFreak

某メディア企業で取材・出稿を伴うVTRディレクターをやってます。映画製作ビジネスの経験有り。そのうち何かやってやろうとユルく模索中。映画以外では、スノーボードや自転車ほかアウトドア全般、マンガに読書、クルマ、ねこ、これからの社会の動きなど、興味は全方位。よろしくです。

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