映画『最強のふたり』レビュー

ハッピー、いただきました!

あー、おもしろかった。
観る前は、第一声がこんな感想とは思ってもいなかった。
「思ったほど泣けなかった」というコメントも、事前にいくつか聞き及んでいたりも。
この肩透かしこそ、この映画の狙い。
予告の設定を観て「泣きにいくぞ」と思った人を、心地よく裏切る。
しかし、この作品が本国で大ヒットしたことに、私は希望と安堵を感じる。

この話、実話をもとにしていますが、誤解を恐れず言うと、障害者という設定はさほど重要ではない。
というよりも、ここで「障害」として描かれていることは、私たちも背負っているものにほかならず。
性別だったり、年齢だったり、環境だったり、容姿だったり。
劇中、2人が縮めていく距離は、特別なプロセスではない、と思わせてくれる。

ともに笑い、支え、感化しあい…。
その相性がよければ、誠実さは誠実さとして伝わり、率直さは無礼とはならない。

その「笑いの共有」を描いた、オペラのシーンは出色!
「なんだよ、あの人。木の役なの? 木が歌ってるぜ」と笑が止まらない場面。
2人の関係性のプロセスにおいて、このシーンを入れ込むタイミングが絶妙だったので、率直さが魅力となった瞬間だった。

ラスト、実際の2人の映像が少し流れたが、あれはあってもいいけど、なくてもいいかな。

それにしても、なぜエンディングの曲は、あんなに淋しげなものをセレクトしたのか、不思議。
でも、私は大丈夫!
オペラのシーンが、ボディブローのように効いていたから!
最強のハッピー、いただきましたー。

7
最強のふたりのポスター
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茅野 布美恵のプロフィール画像

茅野 布美恵Freak

地方誌の編集者。映画は、ノンジャンルで鑑賞。基本的には、劇場で愉しむ主義です。その作品を観ないとわからないレビューになる傾向あり。情けない男が出てくる映画や、青春ものが好物。マイケルホリック(Michaelholic=マイケルホール心酔者)にして、パトリック(デンプシー)教徒。

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