映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』レビュー

圧倒的な創造量の多さ

リュック・ベッソン監督の描くSFの世界観が好き。
SF映画を見ていると、監督たちが作品にまとわす臭いみたいなものを他ジャンルの作品よりも強く感じるのだが、ベッソン監督がかつて制作した過去作『フィフス・エレメント』で感じた臭いと同様のものを本作にも感じとることができた。それはクリーチャーの造形だったり、衣装、銃などのツールデザイン、宇宙船デザイン、景色、セリフまわし、キャスティングにいたるまで、そのどれ一つがかけても同じ臭いにはなりえないものだったりもする。

さらに本作で絶賛したいのは創造物の量の多さである。
見慣れた感じの創造物もあれば、そうきたか!と思わせるほどの見たこともないような創造物もあり、鑑賞後の満腹感は近年の作品の中でも群を抜いて1位だろう。それでありながら物語の中身が頭に入ってこないというような混乱もないあたりは監督の技量といえる。複雑な説明部分であっても、程よい間合いでハテナマークがビックリマークに変わる、そんなさじ加減。

主演の二人、デイン・デハーンとカーラ・デルヴィーニュの絡みもちょうどいい。特にカーラは見ていて飽きることがなく、究極のツンデレ女子の称号を与えたいほど。

とにもかくにも、見ていて全てが豊かで飽きない。変化球なしのど真ん中ストライクのSF映画がこのご時世に制作されていることが本当に嬉しい。私が求めているSFはこういうやつ。昨年末の『スターウォーズ』で消化不良だった人にオススメです。

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ヴァレリアン 千の惑星の救世主のポスター
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Koshun Az

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