映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』レビュー

神さまコント

バ、バカすぎる…!!
雷神さまトリロジー完結編はマーベルのお笑い担当ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーを凌駕するギャグの連打。ユルユル、ダラダラの超異色作だ。今回は『シェア・ハウス・ウィズ・ヴァンパイア』で知られるインディーズ監督タイカ・ワイティティを大抜擢。とてもディズニー製作の超大作とは思えないオフビートなノリで見ている僕らも心配になるコント大会が繰り広げられるのだ!!

ソーが久しぶりに故郷アスガルドに帰ってみれば父オーディンに化けたロキが自身を称える寸劇を上演中だ。ロキ役のぽっちゃりした素人さんは…マット・デイモンかよ!!

オーディン不在により長年封印されてきた長女・死の女神ヘラが復活。演じるのはもはや説明不要の大女優ケイト・ブランシェット。登場する度に女王様ポーズをキメてノリノリだ。ヘラによって宇宙に放り出されたソーとロキは惑星カサールにたどり着き…。

全編に安っぽ~い打ち込み系の音楽が流れ、ユル~いエイリアンとコテコテのセットからもワイティティが1980年のカルトSF『フラッシュ・ゴードン』の路線を狙っているのは明らかだ。それは昨今流行りの80’sリバイバルとはやや違い、むしろハリウッド大作をおちょくるようなオマージュにも感じる。ソーが短髪になるのも、ハルクが出てくるのも全部ネタ!本作は回を追う毎に2時間の壮大な伏線へと肥大化してきたマーベル・シネマティック・ユニバースの自戒とも取れる“息抜き”作なのだ。

こんなにダラダラやっても、本作のテーマ曲とも言えるレッドツェッペリン「移民の歌」が流れる頃には最高にアガるのだから面白い。そして“真のヒーローとは?”とお馴染みのテーマに帰結し、ソーは1周りも2周りも成長を遂げるのである。今や安定のブランドとなったマーベル。マンネリを良しとせず、果敢に挑戦を続ける大胆な1本だ。

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マイティ・ソー バトルロイヤルのポスター
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長内那由多のプロフィール画像

長内那由多

タマネギ畑が広がる北海道のド田舎で多感な思春期を過ごす。中学2年生で「恋人までのディスタンス」のジュリー・デルピーに恋をする⇒メインの更新は本館ブログへ移行しました。こちらでは劇場公開作についてたまにアップします。

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