映画『ドント・ブリーズ』レビュー

スティーヴン・ラング、60代であの筋肉って、その時点で既にホラー

 大金が眠る一軒家。住むのは盲目の老人ただ一人。楽勝だったはずの強盗計画はしかし老人の意外な反撃に遭い、泥沼へと陥っていく。

 ほとんど一つの家の中で完結するお話にもかかわらず、起伏に富んだ一本の映画として仕上げた腕前はお見事。ホラー映画としてはもちろんサスペンスやミステリーとしても見どころに溢れており、シチュエーション頼りの低予算お手軽ホラーだと見くびっていると、それこそ痛い返り討ちに遭うだろう。

 という訳でグイグイ引き込まれたが、さすがにこれでもかと言わんばかりに危機が連続する後半は少々くどく感じてしまい、90分にも満たない上映時間でありながらダレてしまった印象だ。

 そもそもタイトルの「ドント・ブリーズ」は「息をするな」の意であり、これは盲目の家主の前では息遣いですらこちらの居場所を知らせてしまうため、「息を殺して身を潜めろ」と警鐘を鳴らすものである。その言葉に忠実に進む中盤までは良いものの、大味な後半の展開はもはや単なるモンスターホラーの域であり、静寂の中に潜む恐怖は消え失せてしまった。

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ドント・ブリーズのポスター
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奥 直人

映画暦15年。思いのままをレビューにぶつけていきます。

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