オデッセイ

2016年02月05日公開
オデッセイのポスター
8

どんな映画

まだ投稿がありません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
フリークレビュー
8

「やらない」=「死ぬ」。

このレビューにはネタバレが含まれています。

見方を変えれば、現実世界でも変わらない。誰にでも一つはあるだろう。大げさに言えば「やらない=死ぬ」くらいに大事なこと。けれど、日本のような場所に生きていると「やらない=死ぬ」にはなかなかならない。

火星に取り残されたワトニー(M.デイモン)の場合は、そうはいかない。彼は次のミッションまでの間を生き延びると選択した。そしてその選択を成就するには、やることを探し、決めて、やるしかなくて、やらない=死ぬ、なのだ。

実際には数年を要する物語の中で、描かれていない部分もたくさんあろう。その中で彼が、疲れたり、悩んだり、倦怠と停滞に見舞われていたこともあるんじゃないか…と考えてしまった。難問を一つ一つ片付けていく様は見事だが、腐ったとき、あきらめそうになったとき、彼がどう持ち直してリスタートしたのか。個人的に一番知りたいのはそこだったりする。

逆に、火星にいるくらいのほうが追い詰められていいのかも?なんて思ってしまった。現実には、身の回りに気を逸らせるものなどいくらでもある。家事、仕事、SNS、電話、メール…。気がついたら一日が過ぎている。何から手をつけていいか分からない、けれど何よりも大事なはずのことが、一歩も進んでいなかったりする。

誰もがダメだと思う。応援はするけど「そんなことまで自分はやらない」と思う。でもそんなことを「やる」と言い出した一人が動く。声を出す。それで周りが動き出す。周りが動くから、自分も止まっていられない。そして誰も一人で、何を成すこともできない。壮大なSF叙事詩を支えるのは、そんな単純で強固な真理だ。

観た後に出た街は、騒音と看板で、目にも耳にもノイズが酷かった。iPhoneで見るニュースの酷さが脳に絡んだ。澄んだ気持ちと研がれた身体で「やること」に取り組みたい。それも自分で作るのだ。さあどうやるか。目の前の問い。手当たり次第に解いていこう。

Daisuke O-oka
Daisuke O-okaのプロフィール画像
VTRディレクター

『オデッセイ』のカラーレビュー

  • 9
  • 9
  • 9
  • 8
  • 8
  • 8
  • 8
  • 8
  • 8
  • 7
  • 7
  • 7
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •  
  •