アップルシード アルファ

2015年01月17日公開
アップルシード アルファのポスター
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どんな映画

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フリークレビュー
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荒野は、新世界へのロマン。

このレビューにはネタバレが含まれています。

原作の初版からファンで、CG版第1作に携わったことがあるので、思い入れも人一倍だ。何度目かの大戦で荒廃した世界、というのは少年・男子の永遠のロマンだったりする。

原作1巻のさらに前を描く試みだが、今作の物語は少々食い足りないかもしれない。あくまで視点はデュナンとブリアレオスから離れないので、物語世界の全容が分からないままだ。狭いところでドンパチやってる印象が残る。

「敵」の論理もその陣容も、少々浅い。障壁をシンプルにした分、戦闘アクションに凝っているのかと言えば、そこも極めて「王道」だ。渋く撃ち撃たれ、殴り殴られなのだが、メカと人間の掛け合わせならではのギャップや発見がもっとあっていい。

とはいえ、原作ファンご満悦の要素もある。最初の悪役・双角(声は玄田哲章アニキ!)は原作3巻で異彩を放つサイボーグ。大胆に翻案した役柄も、物語が進むにつれて見せる侠気も、何より何度も起き上がる「しぶとさ」も美味しさ満載なのだ。

そんな双角の戦車を倒すくだりは、原作ファンなら「そう来るよな!」と嬉しくなる。戦車から必死で逃げるアイリスの表情は「CGでココまで描けるのな」と感心する儚さだ。

実際、デュナンやアイリスの表情はなかなかいい。岩や雲、爆発や噴煙などの自然物も「アバター」にさえ遜色ない。新兵器が青空の下をズンスン進む様には爽快ささえ感じる。この領域にこだわって極めてきた荒牧監督ほか作り手達の心意気には敬服のみだ。

「アップル」と並ぶ「攻殻」は、数多くのクリエイターに支えられ、世界情勢の変転を巧く取り込んで進化してきた。いつしか「攻殻」より電脳・サイバー感を凌がれた「アップル」だが、その分強調されるテーマは、もっとざっくりと体温に満ちた「共存」なんだろう。ヒトとサイボーグ、新世界と旧世界、そんな中でも「体温」は通う。今後の「アップル」映像化の大きなテーマにしてほしいと願う。

Daisuke O-oka
Daisuke O-okaのプロフィール画像
VTRディレクター

『アップルシード アルファ』のカラーレビュー

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