インターステラー

2014年11月22日公開
インターステラーのポスター
7.9

どんな映画

ウルフ・オブ・ウォールストリートのマシューを見る前に、インターステラーを見ておいてよかったと思う。

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フリークレビュー
8

しみじみした

このレビューにはネタバレが含まれています。

 進歩をやめた未来という設定がすごくよかった。軍もなくなり、自動車メーカーも開発をやめたので今とあまり変わらないSUVが走っているのが不自然じゃない。インフラコストのそれほど掛からないネットは生きている。

 植物が死滅して地球から酸素がなくなるというのは、どうかなと思った。コンテナで栽培する植物もあるので、日本の技術者が人工的に光合成したり、ドーム的なところで砂嵐の影響を受けない農耕作を開発するのではないだろうか。

 最初はロケットで宇宙船を飛ばしていたのに、津波の惑星や氷の惑星では小型宇宙船でカジュアルに大気圏外に飛んでいた。特に津波の惑星は地球よりずっと重力があるという話なのに、どうしたことだ。

 以前からノーラン監督はその映画で独自のルールを設定して、登場人物はそのルールに悩まされるのだが、今回は勝手に設定した時間の流れで都合よく娘の年齢がギリギリ間に合ったりしていた。確かに盛り上がったのだが、それがノーラン監督のさじ加減ひとつでないように感じさせる工夫をしてほしかった。我々が相対性理論やブラックホールなんかまったく知らないと思ってやりたい放題だ。

  狂った学者が宇宙船とドッキングに失敗して爆死して終わりじゃなくて本当によかった。あの展開はいかがなものかと思う。見ている間はもっと宇宙と向き合えよとイライラした。後でちゃんと向き合ったのでよかった。

 娘との関係は非常にしみじみとした感動があってよかった。しかし一方、息子に対してはあんまりだったのではないだろうか。もっと気にかけてあげて欲しかった。

 娘も、兄の農作物を燃やすのは、いくらなんでもひどい。

 ロボットがすっとぼけていてよかった。娘のメッセージをもしかしたら削除するのかと思ったら、正直にそのまま伝えていたのはよかった。ロボットが裏切るとか、黒幕だったみたいな表現じゃなくて胸をなでおろした。

古泉 智浩
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マンガ家
10

COSMOSに君と。

このレビューにはネタバレが含まれています。

地球上の文明の起源が宇宙から来たという説が多い。そんなの安易だと思うモヤモヤに大きな答を叩きつけてくれた。小学生の頃カール・セーガン教授の「COSMOS」に熱狂したが、ノーラン監督自身も同年代で「COSMOS」に惹かれていたとパンフで読んで納得だ。まさか映画がその世界に連れてってくれるとは思っていなかった。

最先端の科学を基にした宇宙や惑星の異形に震撼する。映画「リング」の歪みのようなワームホール。第一の惑星の「波」。第二の惑星の「氷」。特異点の光の帯と芥子粒みたいな船の影のカット一発に畏怖。「深宇宙」の美しさに固唾を呑む。宇宙船窓際の固定カメラの「音」もニクすぎるのだ。去年は「ゼロ・グラビティ」が「近宇宙」描写を一気に進化させた。その翌年に「深宇宙」と「次元」描写が来るとは凄いの一言。

クーパー(マシュー・マコノヘイ)とアメリア(アン・ハサウェイ)のサバイバルは人類の生存と背中合わせで、その緊張感は第一の惑星で嫌と言うほど描き出したからに他ならない。ノーラン監督の粘着力は半端無い。

粘着力だけではない。深宇宙への旅には時間描写にこだわり、惑星から惑星のホッピングでは時間よりもスリルを優先する柔軟な語り口は、ディテールの集積からテーマを透かせる統合力に満ちて、観る側を冒険に引き込む。

心を肯定して挑むアメリアは美しく、危機に瀕して謎を解くマーフ(ジェシカ・チャステイン)は気高い。科学が裏付ける描写で人間の「美しさ」「愛おしさ」「切なさ」を増幅する。これこそSFの仕事なのだ。

危機を抜けたとき、誰にでも「あれは偶然じゃなかった」と思う一瞬がある。そのときのあなたの意志と、クーパーの意志、映画を作り上げたノーラン監督の意志は、実は一つの軸で繋がっている。人生の謎には必然がある。時空を超えうる意志がある。

この映画は静かで熱い勇気を与えてくれる。ラストの旅立ちと共に。

Daisuke O-oka
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VTRディレクター
9

ノーランがそう言うんなら、そうなんでしょう。

最新作を観る度に、クリストファーノーランがどんどん苦手になっていっているんですよね。ダークナイトは好きだけど、ダークナイトの何が好きっていうと、やっぱジョーカーが好きなんだし…

そんな私がインターステラーを観た。
「分からないから嫌い」なんて言うことがないように、ちゃんと相対性理論もなんとなくは理解してから行きました。
そしたら、なんだか大丈夫だったどころか、かなり好きでした。
ノーラン作品の中で一番好きかも。

理由の全てはアンハサウェイの言ったひと言に尽きます。
「もしも××だけが時空を超えることが出来るなら…」(うろ覚えですが)
このセリフに完全にやられてしまいました。
なんてロマンチックなんだろう。
そして、もしかしたら本当にそうなのかもしれないじゃないですか。

その後の、分からないことだらけの宇宙や次元の描写なんかは、まあ、ノーランがそう言うんなら、そうなんでしょう。
ハートを貫かれるポイントがあった。
それだけで、わたしはこの映画が好きです。

あ、相対性理論、全然わかんなくても大丈夫です!
「火の鳥」読んどけば大丈夫だよ!

Azumi Miyaji
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グラフィックデザイナ

『インターステラー』のカラーレビュー

みんなのメモ

Koshun Az

ウルフ・オブ・ウォールストリートのマシューを見る前に、インターステラーを見ておいてよかったと思う。

橋向 昭一

このメモには【ネタバレ】が含まれています。(→ 解除する)

Daisuke O-oka

このメモには【ネタバレ】が含まれています。(→ 解除する)