攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears

2014年06月28日公開
攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tearsのポスター
7

どんな映画

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フリークレビュー
7

デートには付き合おう。

このレビューにはネタバレが含まれています。

誰だこのホン書いたの。共有プラグを抜いた後で睦みあう言葉。歯が浮きそうだけど「攻殻」世界ならそれもあり。皆まで言わない言葉遣いがオトナさを際立てる。

大戦後の日本がその残滓を引きずって、国際投資を呼び込みながら同時に国際テロに巻き込まれる「目の前の危機」をも生き生きと描き出す手腕は常套。

とは言え素子の視点から「意識の実存」を追うテーマもまた変わりない。素子の恋人・干瀬が素子に見せる世界では、富裕な高齢者が高性能な義体で若返り、何度目かの人生を謳歌し、出産まで経験する。「今」だからこそ燃え上がる恋の先に、何度もやり直せる未来がある矛盾。素子はその矛盾にも立ち向かい実存を問うていくのだろう。

メンテナンスと称して恋人と逢瀬を重ねる素子が可愛いし、それを適度な距離感で放っておく部隊の面々も悪くない。バトーが自分で自分を殴るシーンでは大笑い。原作のボケが再現されてて素直にうれしかったのだ。

今回は前2作に比べて電脳空間の印象が薄い。そして戦闘はロジコマの大奮戦。一方事件の主犯はある意味「自分」だったことを突き止める素子。戦闘から素子を遠ざけ、素子を捜査の途上で「惑わせる」ことで、作り手の愛情が観る側に伝わってくるのだ。

これはこれでリブートなのだろう。原作、「GIS」「SAC」「SSS」と続く中、素子はある意味孤高の存在だった。けれど一旦それを観る側の地平に戻し、共に電脳世界の未来へ旅させる、素子を愛させる試みだと理解する。

デートには付き合おう。それが硝煙とデータの彼方でも。
そんなことを嘯いてみてもいいと思うほど、描かれる世界の空気はクールに透徹していて美しい。ハマっている。

Daisuke O-oka
Daisuke O-okaのプロフィール画像
VTRディレクター

『攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears』のカラーレビュー

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