ハイキック・エンジェルス

2014年06月14日公開
ハイキック・エンジェルスのポスター
6

どんな映画

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フリークレビュー
6

この炎を絶やしてはならない。

このレビューにはネタバレが含まれています。

「JK&格闘」。このギャップは日本だけが表現できる。粗さもダサさも置いといてJKの格闘を堪能すれば良い。サクラ(宮原華音)の型と骨格にはオーラがある。見せパン上等で繰り出すハイキックも重くて速い。マキ(青野楓)の殺陣には「見せる」必然がある。上半身の攻守で相手を屈ませ「踵落とし」で決める。アスカ(川本まゆ)は取り囲む大人数を脊柱と骨盤を軸に切り返しながら叩く。その半端ない体幹。ミク(長島弘奈)のバレエからの蹴りは、バレエダンサーの身体能力を強く印象づける。そしてフユミ(伊藤梨沙子)はこの女子たちの地母神なのだ。メガネ取ったらきっと可愛いという寸止め感もニクい。

設定や筋書きは、彼女らを思い切り表現することためだけの空舞台だ。実際JKが命がけで格闘するリアルな筋書きをひねり出すことはハリウッドだって難しい。近年では「キック・アス」だが、あれとて常人がマスクヒーローを目指すという、突飛な設定があってこそだ。肉体感覚が希薄だと言われる世情の中だからこそ、痛みや体温を伴うアクションや官能描写は求められている。問題は、観客をその舞台に自然に引き込む物語をどう作るかだ。今回はこれでいいが、次はよりリアルな筋書き、より魅力的な敵が必要だ。

強くしなやかで美しい女子。格闘だけでなく、ヨガやランやダンスで彼女たちはどんどん官能と生命力を磨いていく。そうなると男たちも負けてはいられない。彼女たちと伍し彼女たちを支えることを求める空気も濃い。そして、自分を磨き鍛える時間を奪う社会への疑いは未だかつてなく大きい。

小規模映画だと侮るなかれ。JKたちの格闘は現代への喝だ。「GANTZ PERFECT ANSWER」で目を見張る殺陣を見せた緑友利恵と水沢奈子。そして元祖ハイキック・ガールの武田梨奈。逸材を徒花にせず、この炎を絶やさず、日本映画の冒険とアクションを育てていこう。おれたちはイケる。

Daisuke O-oka
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VTRディレクター

『ハイキック・エンジェルス』のカラーレビュー

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