私の男

2014年06月14日公開
私の男のポスター
6.6

どんな映画

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フリークレビュー
8

いろいろ凄かった

このレビューにはネタバレが含まれています。

 二階堂ふみちゃんがあまりに妖艶で困惑する。衣擦れの音がエロかった。浅野忠信の荒んだ佇まいもセクシーでかっこよかった。

 見る人に解釈を委ねる演出が多く、うっかりしているとよく分からなくなるので気が抜けなかった。

 里子と関係する話だったら嫌だな~と思っていたのだが、実の親子という本格的な変態の話だったので、逆に安心した。でも実の子であっても、ふみちゃんみたいなのに迫られたら抗えるかどうか分からない。浅野忠信に親としての自覚がなさすぎるのが問題なのだが、恐ろしい話であった。

 新潟の冬の海も相当なものだと思っていたのだが、この映画の北海道の海は、流氷もくるし、はるかにとんでもない地獄のような光景だった。あんな風に歩いて渡れるものなのか。藤達也の「たすけて~」という声のタイミングが遅くて面白かった。

 浅野忠信のゴミ屋敷も凄まじかった。

 全体的にとても暗かった。

古泉 智浩
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マンガ家
6

もし、二階堂ふみじゃなかったら…?

このレビューにはネタバレが含まれています。

危うき父娘の関係が衝撃的に意味深に描かれていく。
なのに、見えすぎてしまう展開もちらほら。

二階堂ふみが逃げ、藤竜也が追う。その先は流氷。
きっとそうなるんですよね…。
おかげで、二階堂が叫ぶ「あれは、私の全部だ!」という名セリフの爆発力を全力で味わえなかった。

二階堂が藤を死なせた犯人だとの証拠を、浅野忠信に突きつけるモロ師岡。グツグツと煮えるシチューの蓋を開けるモロ。
きっとそうなるんですよね…。

確かに、物語や性描写は衝撃的かつ刺激的。
その一方で、衝撃的であればあるほど、その持続力は短く慣れやすくい。
たとえば、何度も映される指を舐める行為。
2人の関係を想像させ、匂いを絡ませ、愛液を視覚で見せ…と、それぞれのシーンに機能は載せられている。
でも、やっぱり飽きてしまった。
もしかしたら、二階堂が背負う比率が高すぎたのかもしれない。
彼女だからこそ演じきれたのだとも思うが、その一方で、「もし彼女じゃなかったら、もう少しフラットな目で『花』という少女を眺められたかも…」とも思う。

「ノン子36歳(家事手伝い)」で、あんなにも息を詰まらせた熊切和嘉監督×近藤龍人カメラマンによるラブシーンが、本作では説明的に感じる。

劇中、吹き出してしまったシーンが2か所。
浅野が、二階堂をタクシーで送ってきた高良健吾に「裸になれ」と詰め寄るシーンで「上だけですよ」と高良が観念するシーン。

もう一つは、二階堂に負けて東京に逃げた元カノを演じた河合青葉が、父の葬儀で戻ってきた時の髪型が茶髪のチリチリだったシーン。
とはいえ、前半の河合はよかった!
「妖精の声をしたミューズ」の看板を一旦下ろし、若さに嫉妬し敗北する女の小ささを演じきった。
おそらく素顔よりも老けさせて見せたメイクは、微妙な表情の歪みに多くを語らせる。

結論。少女「花」ではなく、二階堂ふみをお腹いっぱい観た満腹感。

茅野 布美恵
茅野 布美恵のプロフィール画像
会社員

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