her 世界でひとつの彼女

2014年06月28日公開
her 世界でひとつの彼女のポスター
8

どんな映画

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フリークレビュー
7

渋いホアキンでも

このレビューにはネタバレが含まれています。

文句無くキャスト陣が素晴らしい。
ホアキンとスカーレットは評判通り抜群でした。

代筆屋セオドアの文章を纏めて、一冊の本を出版する展開があるが、
あれはコンプライアンスや守秘義務としてどうかの方が気になった。

ソフトウェア会社が自主的に強制回収したという事なのかな?
例えば他のソフトでそんな事されたら訴えます。

監督が非常に保守的な考え方である事を
この作品でもまた感じた。
仮にOSとハッピーエンドなら、しっかりこれからの時代への強烈なメッセージとなったと思うんだけれども。

途中まで凄く好きだったんだけど、
最近甘ったるい男にお腹いっぱいの自分がいる。

渋めのコーヒー豆に替えても淹れても、この監督は砂糖がちょっと多い。

完山 京洪
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映画人
10

言葉にならない。

このレビューにはネタバレが含まれています。

単に「人間の男と女声のOSの恋」だなんて思っていると大間違い。この映画はあらゆる意味での「進化」を内包していて、深みと広がりがある。

OSが人間と共に悩む。悩みの根本は「肉体を持たないこと」。持てば持つだけ悩みをもたらす肉体を持たないとなれば「顔を見れない」「触れられない」。その一方で、思念だけでつながりどこまでも共有と拡張を進められる。

数多くのユーザーと愛し合いながらも「あなたへの愛は深まるばかり」というOS。人間なら誰しも抱く「【唯一の人】以外の誰かへの思い」を罪悪感もためらいもなく当然のものとして昇華する。それは肉体と独占欲をもつ人間が、嫉妬や不実や憎しみで絶えず諍い調和できない「進化の限界」を裏側から指摘している。

そして「同時に他の誰かを愛したって良いじゃない、愛の総和が多いなら。可能性が広がるなら」と、進化した愛の形を人間社会に向けて提案しているようにも見えて、自分の神経細胞のチャンネルが音を立てて開いていくような感覚に襲われたのだ。

一対一であるべきだという人間側の既存の道徳と、WEB空間で人工知能が自律して結び合う最新の可能性を鮮やかに対比して、人間の「愛の限界」を突きつけながら、それ故の切なさをも肯定している。OSサマンサ(S.ヨハンソン)が去った後にセオドア(J.フェニックス)がキャサリン(R.マーラ)に送るメールのシーンは、切なさと温かさに溢れている。

LAの摩天楼、街の舗道、冒険デートでたどり着くビーチ、あいまいな色合いで移ろう空。人工的な感触だけれど柔らかくて愛おしい世界。このデザインも優れている。こんな空が来ればいいとさえ素直に思ってしまう。

などと言葉を連ねたけれど、どんな言葉でも説明できない。あの神経細胞の震えを。OSの物語がおれを「進化」に立ち会わせた。それは、心にも頭脳にも温かい何かが流れ込んで循環し始める瞬間だった。

Daisuke O-oka
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VTRディレクター
7

声が苦手だった

このレビューにはネタバレが含まれています。

 OSの声がアレサ・フランクリンかホイットニー・ヒューストンみたいな太った黒人のおばさんをつい想像してしまい、どうにも感情を共有することができなかった。後でクレジットを見たらスカーレット・ヨハンソンだったので、最初からそれを意識して声を聴けばよかった。

 いくら心を持ったからと言ってもまったく人間みたいに感情的になるのはどうかな~と思った。だったら人間でいいではないか。『コブラ』に出てくるレディみたいな感じだろうかと想像しながら見ていたのだが、だったらレディの方がずっといいなと思った。

 OSのサマンサの事が声も性格も好きになれればもっと楽しめたと思うので、残念だった。結末にOSがいなくなるとは、全くどういう事かと思った。いくらなんでもそれはないのではないだろうか。

 特に一番変だったのは、人間の女を連れて来て3Pみたいな状況をもちかける場面だった。なんだそれ?と思った。うまくいっても絶対違うし、しかもどこまで情報を勝手に漏えいさせているのか怖い。

 近未来の全体的な感じはリアルでよかった。

 映画と関係ないのだが、上映が始まって15分くらいしたら60歳くらいのおばさんが入って来て、隣の隣の席に座り、それからずっとチャックを開け閉めしたり、ずっとビニール袋を手に持ったままでガサガサさせていた。真横の女の人は気の毒に、途中で退場してしまった。あんまりだったので、「ビニール袋を鳴らさないでください」と注意した。おばさんは「鳴らしてない」と言い返したので、キチガイだと思って、一番前の席に移動した。それがちょうど、主人公が離婚が決定して傷心したところだった。途中から見たら、訳が分からない内容だからか、ビニールのおばさんはしばらくしたら退場した。なんだったのだろう。彼女はお金を払って見ていたのだろうか。本当に好きな映画なら最悪なのだが、それほどではなく不幸中の幸いだった。

古泉 智浩
古泉 智浩のプロフィール画像
マンガ家

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