銀の匙 Silver Spoon

2014年03月07日公開
銀の匙 Silver Spoonのポスター
8

どんな映画

とても素晴らしい作品だった。原作に極力忠実に、でも実写ならではの魅力だったり説得力なんかもいい感じで引き出していて、その辺のバランスが絶妙だった。

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フリークレビュー
8

Another Spoon.

このレビューにはネタバレが含まれています。

何より作り手の視点にブレが無い。序盤で八軒(中島健人)の高校受験の様を惨いまでに描く。これが八軒の背骨になっていることは間違いない。なので、御影(広瀬アリス)の実家バイトで大ミスするときも、離農する駒場(市川知宏)の実家を見舞うときも、「どうにか彼らと肩を並べたい」という言葉にならない思いがにじみ出る。

錚々たるベテラン役者たちの力加減が絶妙。馴染みのビッグネームが立つことで、観客の「農」へのゲートが開かれる。一方で彼らの演技は決して地を押し出さず、相対する若者たちを鷹揚に迎え入れることで、地に足の着いた印象を醸し出す。

大げさな演技や心の声を多用せず「そばにいる人」の視点でどっしり構えるカメラ。その距離に、観客が各々感じ考える余地を作ろうという意図があるのだろうか。肚のくくりが違う。その一方で「ベーコンの借りを返す」面々が登場するシーンはベタにカッコいい。そんなカードもちゃんと切ってくる。一方、ばんえい競馬のシーンでは、力をためる馬たちの顔の寄りなどもじっくり見たかった。物理的な制約か、演出の方針か。もうほんの少し積んでくれても良かったような。

もっと言えば、原作の多士済々な面々が尖ってハッチャけるシーンをもっと観てみたいと思った。しかしそれを優先すると「農」「迷い」「成長」を伝えることがブレてしまう。コミックは読者それぞれのペースで余韻も込めて読めるが、映画は時間という絶対基準がある。絞り込んだ台詞やシーンの奥に原作で描かれているものを込めようと試みる。映画は集大成的なメディアで、伝える責任もそれなりに大きい。この映画は限られた時間尺の中で、最大限その責任を果たす誠意を見せている。

原作が好きすぎる。なので一本の独立した映画として観れたかどうかは怪しい。けれどしっかり楽しめたことは間違いない。俳優と動物が物語に体温ある「肉体」を与えた。もう一つの「銀の匙」だ。

Daisuke O-oka
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VTRディレクター
8

素晴らしい青春映画

このレビューにはネタバレが含まれています。

 最初は主人公がいじけているくせに、酪農の学校をバカにしている感じにイライラしていたのだが、次第に酪農の素晴らしさを理解していく過程がよかった。主人公はいじけていたけど、委縮はしていなくてそこもよかった。命が経済であることをきちんと踏み込んで描いていた。

 ヒロインのライバル役の黒木華さんが意地悪だけど可愛くもあってすごくよかった。

 『夢は牛のお医者さん』の後に見たせいか感動がひとしおでした。

古泉 智浩
古泉 智浩のプロフィール画像
マンガ家
一般レビュー

『銀の匙 Silver Spoon』のカラーレビュー

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みんなのメモ

橋向 昭一

たまこの役者よく見つけてきたな…。似すぎて思わず笑っちゃったよ。校長役の上島竜兵もこれまた見事にはまってた。原作らしさを活かすためのキャスティング、そうとう頑張ってたと思う。

橋向 昭一

とても素晴らしい作品だった。原作に極力忠実に、でも実写ならではの魅力だったり説得力なんかもいい感じで引き出していて、その辺のバランスが絶妙だった。