スノーピアサー

2014年02月07日公開
スノーピアサーのポスター
6.7

どんな映画

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フリークレビュー
7

いろいろ言いたい

このレビューにはネタバレが含まれています。

 列車以外は人類絶滅というのがどう考えても設定に無理があるし、線路のメンテナンスがないと走れないだろうし、そもそも走っている必要があるのだろうか。

 いろいろ説明がなされているのだが、それらは全部、描きたい場面が先にあってそれを後付して成立させるための理屈で、どうにも絵空事感がぬぐえなかった。寓話として見ればいいのかもしれないのだが、だったらなんでもありじゃないかと思う。

 ポン・ジュノ監督の最新作ということで期待して見に行ったら、去年見た『エリジウム』くらいのまあまあの面白さと期待に対するガッカリ感だった。

 なんであいつらあんなにたくさん斧持っているのかとか、総理大臣が松金よね子に似ているとか、いろいろ言いたい映画だった。

 寒い時期に見れたのはよかった。

古泉 智浩
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マンガ家
8

キチ◎い特急。

このレビューにはネタバレが含まれています。

人々を閉じ込めて爆走する列車は地球の暗喩。限られた空間と資源。少数の独占と多数への圧政。列車の外は極寒で逃げ場無し。

生理的に訴えるカットの積みが上手い。それが終盤のカーティス(クリス・エヴァンス)の語りに効く。作劇にも感心。主役とバディの思いは各々少しずつ違い、その違いが気付きや予想もしない未来を生む。寓話に引っ張り込む腕力が半端ない。エグい話をギリギリの品とウィットで上げてくるポン・ジュノ監督にいつもながら感心してしまう。バンドデシネに自身の世界への視線を縒り合わせ、韓国発祥の個性に普遍性を獲得させている。見上げたものだ。

列車を社会に見立てると、その選択は「社会に残るか」「社会から出るか」。その一枚上を行くラスト「社会自体を脱線大破させる」。破壊と再生の表裏一体。人間の恐ろしい可能性を爽快に描き飛ばす。

エンドクレジットを読みながら感心しっぱなし。ポン・ジュノ監督を中心に、プロデューサーや映画制作プロダクション、映画配給会社など韓国の映画産業の枢要が相互協力し、韓国の政財界まで巻き込んでこの映画への製作融資を募り、内外へ広報発信し、海外との撮影強力やキャスティングも取り付けている。日本映画とは比べようも無いくらい「力」がある。政治力、伝播力、製作力。このクレイジーな特急列車に同乗したい。

日本人は、映画もそれ以外の領域も「心の壁」を倒せていない。同調圧力。若手の挑戦を年寄りが潰す。本質的に若く聡い者に対する「嫉妬」が強すぎるのだ。隣国の仕事のレベルは次元が違う。そしてアニメや小説などで豊穣なストーリーを描ける日本人に、同じレベルの仕事をやれないわけはない。このままだとスポイルされ、エネルギーを年寄り社会に吸い上げられておれたちは終わってしまう。世界でも相手にされなくなる。個で生きられるようにならないとマズい。本当に国外に逃げようか。マジで焦る。

Daisuke O-oka
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VTRディレクター
6

ソン・ガンホ氏の可能性と限界

個人的な好みを差し引いても
ソン・ガンホ氏の銀幕での輝き方は
ハリウッドの中でもまったく遜色の無い魅力的な俳優であることを
再確認したが、同時にああいう設定が無ければ出演させる事が難しいという
英語力の問題をはっきりと浮き出していたように思う。

物語は全てが現代社会の暗喩。とても分かりやすい暗喩。

表のトップと裏のトップが繋がっている?
昔そんな例えが日本にもあった気がする。

物語の展開の調子が『グエムル』的で、
ポン・ジュノ監督らしさは感じました。

果たしてハリウッドで、
韓国監督らの波はメキシコ監督らのそれを超えるだろうか。

完山 京洪
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映画人

『スノーピアサー』のカラーレビュー

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Koshun Az

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