スプリング・ブレイカーズ

2013年06月15日公開
スプリング・ブレイカーズのポスター
7.6

どんな映画

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フリークレビュー
9

驚くほどタイムリーにアメリカを風刺した作品

このレビューにはネタバレが含まれています。

「ミスター・ロンリー」「スプリング・ブレイカーズ」が
もの凄くツボに入っている僕は、「KIDS」はラリー・クラークが監督した事を忘れていた。つまり監督としてもコリンの方が好きなのだ。

一見やり過ぎかと思える彼女達の行動も、
今後のアメリカの将来を考えると、妙なリアリティがある。
これから世界中で若者が暴走する時代が来るかもしれない。
「アメリカン・ドリーム」という幻想のこれから。
セレブをネタにする映画が沢山出ている事も理由があるということ。
「ローマでアモーレ」「スプリング・ブレイカーズ」「華麗なるギャツビー」
「The Bling Ring」etc...
そしてこれらが国際映画祭に受け入れられている。

車にカメラを置いたまま、一周する強盗シーンがあまりにも秀逸。
ジェームズ・フランコの演技力には相変わらず脱帽。
キャストの魅力か女子高生らも沢山観に来ていた。
日本もこういうアプローチで作品を作るべき。
NGばかりでは話になりません。

完山 京洪
完山 京洪のプロフィール画像
映画人
8

スプリングブレイカーズに撃たれたい

このレビューにはネタバレが含まれています。

 冒頭でビキニやおっぱいが乱舞してかっこいい音楽が掛かっているだけで「この映画見に来てよかったな~」とたまらない気分になった。

 ちょいちょいストーリーの先を見せるカットが挿入される変な構成だった。

 黒髪のフェイスちゃんが主人公かと思ったら途中でいなくなってしまい、他の3人は特に掘り下げられることなく描かれていた。もっとも人間性が深く描かれていたのは、保釈金を出したヤクの売人みたいな男で、とても変だった。

 浮かれた生活は破綻するに決まっていて、後半は暗い話になっていくのだが、4人とも死なずに終わってよかった。もうちょっとお金に苦労したり、嫌々セックスする場面なんかも見たかった。

 若くて羽目を外してしまうととんでもない目に会う。いろいろ思い返して、恥ずかしくなると同時に大事に至らなくてよかったと胸をなでおろした。死ぬならスプリングブレイカーズに撃たれたい。

(追記)
 一生水着で暮らしていけたらそれでいいみたいな気分はあると思う。しかし、それはその場にいない人間の感覚であって、実際沖縄やハワイで暮らしたらそれが普通になってしまうので、そんなうっとりした気持ちでいられるかどうか分からない。

 フロリダの銀歯のチンピラは大金持ちで銃やヌンチャク、手裏剣の自慢をことさらにするのだが、悪い事して得たお金を仲間に分けなかったこともあっただろう、心の通い合うような友達なんか一人もいなそうで、自覚があるかないか分からないけど自慢し続けなければいけないくらい確実に孤独だった。

 陽気に浮かれて生きられたらさぞ楽しい人生だろうと思う。楽園を舞台に冷たく不幸せなドラマが描かれていた。それでもなおかつ、おっぱいやお尻やビキニや銃やお金は最高だし、心なんかどこにもいらないと、ついうっかり思ってしまう。彼女らがハイヒールではなく運動靴をずっとはいていたところが何かを物語っていた。

古泉 智浩
古泉 智浩のプロフィール画像
マンガ家
7

春なのに

なんかつい昨年の『スプリングブレイカーズ』が早くも懐かしいんですけど。しかもあんなにキケンな日々だったのに、ショーンSカニンガムの腑抜けたおちゃらけ青春映画『スプリングブレイク』と同質の懐かしさなんですけど。なんだこれは。で、ずっと考えてたんですけど、やっぱりこれは、そこで何が起ころうとスプリングブレイクという時間と場所そのものに、もの凄い魅力があるってことなんじゃないだろうか。プロムみたいなもんですよきっと。だけど、何かを掴もうが損なおうが、とにかく何かしらの結論に至ってしまうプロムよりも、どんなに居座ってハジケようが、途中でビビって帰ろうが、結局はなあんの結論にも至れないスプリングブレイクの方が、掴みどころがないぶんその刹那さは永遠で、いつまでも可能性を捨てきれないまま、ボンヤリした憧れと郷愁の入り混じったふわふわな状態が続くんじゃないだろうか。(←イマココってやつだ。)

俺は三十年前の春に一度カニンガムのスプリングブレイクに行っていて、数年間は浮かされてたんだけど、それっきりになっていて、でも今回久しぶりにハーモニーコリンのスプリングブレイクに年甲斐もなく出かけて、今回はサイアクのことだらけだったのでビビってそっこー長距離バスで帰りましたってだけで、あくまでスプリングブレイクに行ったということ自体が重要だったのではないか。だから俺はきっとまた何らかの形でかの地にふらふらと赴くんだろうな。あの場にある何の根拠もない可能性と、あそこで過ごした時間の掴みどころのなさ。「あの場」は可能性で、「あの時間」が郷愁なんだ。十代の頃は可能性に惹かれ、三十年後の今は過ぎ去っていく時間を惜しむ。でもそれは仕方ない話だって。俺の人生はもう過ぎた時間の方が長いんだから。

田中 啓一
田中 啓一のプロフィール画像
娘と添い寝

『スプリング・ブレイカーズ』のカラーレビュー

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