ローマでアモーレ

2013年06月08日公開
ローマでアモーレのポスター
7.5

どんな映画

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フリークレビュー
6

アレン御大、熟練の手業。

このレビューにはネタバレが含まれています。

ローマだろうが東京だろうが、何十万という人々が行き交い、様々な行き違いや衝突や閃きが生まれる。今回の映画では主に四つのグループが登場するが、各々のグループが無理に交錯したりしない。

ベニーニのエピソードに、凄い異物感がある。下種の勘繰りだが、
①製作のイタリア大手・メドゥーサがベニーニの出演をゴリ押しした。
②アレンとベニーニが映画のテーマについて語り明かし、ベニーニのみを風刺的なエピソードで突出させた。
…この2つのどっちだろう。

不意に訪れた「名声」に関われるチャンスの中で右往左往する家族や恋人たち。しかし結局「名声」に踊らされることなく、今までの「愛」の中に戻っていく。ただ、戻っていく人間たちは以前より少し違う。田舎から出てきた若夫婦の夫は高級娼婦と出会って「宇宙」を知り、名建築家に付き添われた学生が彼からの薫陶で自分の危うさを学ぶ。何よりアレン御大の演出で人生の頂点を極めた葬儀屋の表情が清々しい。

決定的に変わってしまう人生は描かれていない。しかし絶妙のキャラ造形が観る側を十分にハラハラさせてくれる。映画の中では会話が性格を形作る。この様を軽ーく観られるトーンでパパッと作ってしまうアレンの手業には舌を巻く。人生と映画に向けられたアレンなりの「アモーレ」。

「アモーレ」と言えば、もうペネロペ最高。この役は彼女にしか出来ない。世界の軸にあるラテンのマドンナ。

Daisuke O-oka
Daisuke O-okaのプロフィール画像
VTRディレクター
9

笑って笑って気分爽快

ウディ・アレンのファンとしては、文句無しのオープニングから
畳み掛けるように往年の演出が繰り返され、
「この安心感を求めて映画館に来たのだ!」と思わず叫びそうになったw

今回は「名声欲」に軸に、それに振り回されるアンサンブルが展開。
ウディ・アレンとしては珍しく、明らかに物語が破綻している部分があり、
それが逆にとても振り切れた感じで爽快だった。
こんな風に受け止めれるのは往年のファンだからかも。

風刺と皮肉と自虐で笑って笑って笑わせる。
時に真摯なセリフを織り込み、ハッとさせる。
恋に右往左往する人間を温かく描く。
老いて益々盛ん。ここ最近の作品群の打率が異様に高い。

まだまだ生きて死ぬまで作り続けて欲しい。
1年に1本、もう15年以上もそれを楽しみにし続けている男が、
極東の端にもいるのです。
早く会えるように頑張らなきゃ。

完山 京洪
完山 京洪のプロフィール画像
映画人

『ローマでアモーレ』のカラーレビュー

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