探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

2013年05月11日公開
探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点のポスター
6.3

どんな映画

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フリークレビュー
8

これがグルーヴ。映画が沁みる。

このレビューにはネタバレが含まれています。

娯楽への振り切り=ありえない描写が山盛りだ。
スキージャンプ、マスク男数十人との大乱闘、手品全国大会のテレビ番組(やんねーよ)、普段持たないセミオート銃の片手撃ち、ギリギリまで走ってちょうどいいとこでブッ壊れる車。
それでもイイと思えるのは、注入した侠気とグルーヴのおかげだ。

それを象徴するのが、探偵(大泉洋)。彼は携帯やPCを持たず、雑居ビルの一室に潜み、その日暮らしのようでいて、やるときは侠気も篤く戦う。打算や怖れもあるが決して卑怯ではない。つまり自由だ。そんな風に生きてる奴などいやしない。しかし探偵はそこにいる。
多少破綻してようが、画ヅラが70年代ぽくて古臭かろうが関係ない。映画館を出てきたら真っ先にバーで煙草を噴かしたくなる、肩で風切って夜の街を歩かせる、観た男をそんな風にさせる。理屈抜きで映画が沁みる。
これがグルーヴだ。

グルーヴの源は綿密な造形と入魂の演技。入りまくっている。
一作目で既存のイメージからの脱却を図り力が入っていた大泉洋、今回はよりしなやかに鷹揚に「探偵」を着こなし動く。相棒・高田(松田龍平)もいい。ボソっといる。アホみたいに強い。無理にエロく迫るウェイトレス(安藤玉恵)や乱暴な看護婦などはまるで「軽井沢シンドローム」だ。数々の個性が折り重なって、観る側をススキノの住人のように思わせる。

探偵は事実の底にある「思い」を追う。それは巨悪に見える橡脇(渡部篤郎)相手でも変わらない。盗人にも五分の魂。追い続けて詰まった探偵の脳裏に弾けるヒントは些細に思えた会話からだ。酔っても怜悧な頭脳が侠気と結びつく。これぞハードボイルドヒーロー。練った物語は明確に前作を越えた。

人の裏を見る。見たものを優しく隠す。許せない闇を追う。依頼人は守る。自らを捨てて走る。だから探偵はヒーローなのだ。

忘れてはならない。ゆまちんGJ。よく身体を作ってきた!

Daisuke O-oka
Daisuke O-okaのプロフィール画像
VTRディレクター
6

ちょっとガッカリした

このレビューにはネタバレが含まれています。

 ストーリーが全然面白くなくなっていてガッカリした。捜査や推理が事件の本筋とまるで無関係で、真犯人もひどかった。落伍者がひがみ根性で殺人鬼となるなんて、実際はあることだろうけど、エンターテイメントの表現としてはあまりに意地悪だと思った。

 前作が傑作だっただけに期待値を高くして臨んだこともあるけど、全体的に雑な印象で、面白さに結びつかない表現が多く、けっこう退屈した。今回の原作のチョイスの時点で失敗だったのではないだろうか。

古泉 智浩
古泉 智浩のプロフィール画像
マンガ家

『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』のカラーレビュー

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