ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

2013年01月25日公開
ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日のポスター
7.9

どんな映画

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フリークレビュー
7

iMAX3Dにドンピシャの一本

このレビューにはネタバレが含まれています。

本当の意味で3Dの良い部分の可能性を追求した特別な一本だと思える。

圧倒されるほど美しい "Magical" な映像。
今後の動物映画の可能性を根元から変えそうなトラの繊細な描写。

とはいえ、この物語の根幹は「神」に尽きる。

3つの宗教を信じたパイに「全部を信じる事は何も信じないのと同じだ」という父。
生き残ったのはパイとトラのみ。対峙するのは大自然。
最期に彼はもう一つの物語を語る。ここも重要なポイント。

物語のキャラクターも展開も設定も全て、象徴を置き換えているモノなので
無宗教の日本人が理解するのに解説が必要なのではないかと思うほど。
解説があると多分、3倍くらいは理解が増すと思う。

僕ももっと理解したい。

なぜあの役をジェラール・ドパルデューが受けたのかは全くの謎。

完山 京洪
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映画人
9

自分を許すこと ※船酔いに注意

船酔いした……………。

予告の美しい映像を観たときから、これは絶対にアイマックス3Dで観る!と決めていたんですけど、ほんっと素晴らしいですね。
ただ残念なのが、これもちょっと予告でいいシーン見せすぎちゃってるんだよなぁ。凄いのは凄いはずなのに、映像でそこまで感動が出来なかったのは、見せ場がほとんど予告で観れちゃってるからですよ!ほんとにもう!
船酔いしちゃうしさぁ!

とはいえ、素晴らしい映画でした。
宗教ってあんまりよくわかんないんだけど、それでもこの奇跡の物語は、「神がどのように人間を救うのか」を、ちゃんと描いた、深い深い物語でした。改めて、ああ、宗教によって救われるとは、こういうことをいうのだ、と、無宗教のわたしは理解しました。合ってるのかわかんないんだけどね!

「理解した」っていうのは、実は恥ずかしながら1回観ただけでは真実を見抜くことが出来ず、カゲヒナタさんのブログ(http://kagehinata64.blog71.fc2.com/)で解説してらしたのを読んで、めちゃくちゃ納得したっていう意味です。確かにそうだよなぁ…。

なんとなく、「シークレット・サンシャイン」を思い出しました。
あれは宗教観にたいする問題提起だけど。

宗教に馴染みの無い日本人には難しいと感じましたが、あの映像を体験するだけでも価値はあると思います。できれば、アイマックス3Dで。っていってもまぁ予告で見えちゃってるんだけどね…。

Azumi Miyaji
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グラフィックデザイナ
9

神話を編む

ヒンドゥーの教えを受け、キリスト教にかぶれ、イスラム教をためし、ユダヤ教もたしなむ。
収まるところなく揺れ動き、いくつもの宗教を渡り歩いた少年は、大海に放り出され、神と対峙する。

とらえどころのない宗教観がこの映画の敷居を上げていると聞くが、まったく気後れすることはない。
神々に臆するな。宗派に目移りするな。あらゆる神、宗教の共通項は「人間」。むしろ宗教にとって、人間こそが普遍。宗教とは神の啓示ではなく、人間を知るための学問だ。

特に多神教であるヒンドゥー教には、この世の事象の数だけ神とその化身が在り、伝わる土地の習慣や生活に合わせて神話が編まれる。
そして河川崇拝により、人々は聖水を全身に浴びて沐浴し、神に触れようともがく。

もう一度おさらいする。
いくつもの宗教を渡り歩いた少年は、この世のすべての河川が流れ込む大海に放り出され、業と波に呑まれて沐浴する。
身に降りかかった事象を通して自分に向き合い、そしてひとつの神話を編んだ。

果たして少年が触れたそれは、「神」だっただろうか、否。


補足:
真夜中の大海に無数のクラゲが光る幻想的なシーンは、少年が宇宙の根源(ブラフマン)と対面したことを意味するのではないか。だからこそ、無意識に自分自身と向き合うはめになった少年は、個の根源(アートマン)に触れるまでに至ったんじゃね?と感じるのです。

田中 啓一
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詩人だねぇ
7

面白かった

このレビューにはネタバレが含まれています。

 果たして虎と男がボートに乗っているだけで2時間ももつのか?相当退屈な映画なんじゃないかと思って見に行ったら、そんな心配は全くなく次々と見せ場が訪れる面白い映画だった。

 宗教色が強いと言われていて、確かに神秘体験が次々起こるけど、特定の宗教の教義を押し付けるような内容ではなく、広い意味での神の存在を訴えるようなものだった。神秘体験がドラッギーで面白かった。

 虎がもたらす緊張感がすごくて、決して心が通い合うわけではなく、油断すると主人公を食べようとするので油断も隙もないのだが、そんな存在と共存しなくてはならない状況というのは、中学のヤンキーと普通の生徒の関係みたいで面白かった。

 3Dは苦手なので2Dで見た。

古泉 智浩
古泉 智浩のプロフィール画像
マンガ家

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